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日銀福井総裁と村上ファンド出資騒動

今日のエントリはかなり独白に近いです。

ドイツからも新聞のウェブサイトは見ていたので状況は知っていたんだけれど、福井総裁の村上ファンドへの出資が非難されていますね。で、私には彼が責められる理由ってのがさっぱりわからないんです。どうも彼は村上とはそんなにつながりがあったわけでもないようだし、もちろん彼が投資に口出しするわけでもない。投資をはじめた2001年頃ってのは村上が株主資本主義を貫こうとする新手のスタイルのファンドマネージャーとして注目されていた時期。日本の株主・コーポレートガバナンス軽視の状況を改善するべく、彼に期待していた人間も多かった。福井もその一人だったんだと思う。そして解約したのは今年初め。阪神が話題になっていた頃で、村上がアクティビスとからグリーンメーラーへと変節したことを感じ取り、投資当初の思いとはファンドのスタイルがずれたからこそ解約したのだろう。至極まっとうな行動だと思う。総裁就任後もポジションを持ち続けたことも含めて何故彼が非難され、さらには辞任しろなどとどうして言われ続けなければならないのでしょうか。2000年頃に買った阪神株もあげつらいはじめ、日本のマスコミのレベルの低さにはほとほと嫌気が。日経ですらこんなどうでもいいことを記事にしています。無視すればいいのに。朝日は世論調査やって65%の有権者が福井総裁は辞めるべきだと言ってるって?

福井総裁は1000万投資して400万利益が出ましたと。どこかの新聞の投書にもありましたが、「庶民の私はゼロ金利でほとんど利息がありません」と。当たり前でしょう。利回り保証のない株式ファンドなんですから。もしかしたら400万円の損失になっていたかも知れないのに。リスクを取った人間が報いられるって当たり前の話ではないですか。400万円欲しければ村上ファンドに投資しないまでも、村上の投資する銘柄なんて公開されてたんだからコバンザメ投資すればよかっただけの話。どう見てももうけていることに対する僻みにしか見えません。なんでもうけてはいけないのでしょう。村上も言っていましたが、お金かせいじゃいけないんですか。他人がもうけるのがなぜダメなんですか。自分ももうけたりもうけるためのアクションを取ればいいじゃないですか。後ろ指指されずにもうける手段なんかいくらでもあります。

手っ取り早いのはやはり勉強していい大学に行くのが一番でしょうか。早慶以上の大学に行けば年収数千万の高給が約束されるインベストメントバンカー、コンサル、渉外弁護士になれる可能性が出てきます(逆に言うと、それ以下の大学ではこうした職種では採用選考の俎上にすら乗らないという現実があります)。でも夜中の2時まで土日休まず仕事する覚悟はありますか? 一方で、特に外資系は不況になると「虐殺」と言われるほど過酷なリストラが待っています。または、起業するのもいい選択肢。上場したり、自分の会社を大手に売却することに成功すれば億単位の金が転がり込んできます。でも起業家は上のサラリーマン連中よりよほど休みなんかないし、失敗すれば自分のつぎ込んだ資金と他の出資者からの信頼をすべて失うことになります。weblogで華やかな生活をさらしていたホリエモンにだって過酷な起業したばかりの時代があったはずです。株に限った話ではありませんが、人よりもうけるにはそれなりのリソースをつぎ込まなければいけないし、リスクも伴わざるをえません。

また、もうけるためのスタートラインとしてのいい大学に行くのも、いい企業にはいるのも少なくとも日本では本人次第。みんな平等にチャンスはあります。アメリカに比べてなんだかんだ日本は私立も含めて学費は安いです。入試制度も学力試験の点数のみとある意味これ以上透明性の高い選考プロセスはありません。アメリカではそれ以外の自分の努力ではどうしようもない有象無象のファクターまでもが大学入学の選考の対象にされてしまいます。それを生かしもせずに他人がもうけているからと妬むだけというのはあまりにも生産性がありません。努力もせず自分を「庶民」と勝手に決めつけもうける人間を非難し、ねたむヒマがあったら勉強してもっと働けばいいんです。私は結果的にはセルサイドではなくバイサイドを選んだのも、仕事だけでなくずっと持っている趣味にも時間をつぎ込みたいというwork/lifeバランスを考えてしまったのもあります。だから給与が彼らより低いのはしょうがないと思っています。私もこれまで経験してきましたが、一部邦銀や日系証券は労働時間は外資系並みなのに給与は日系のままという悲惨な職場もままあります…

こんなどうでもいいインシデントでも何でもないイベントで、日本の金融政策に停滞させてマスコミはどう責任を取るつもりでしょうか。

新聞記事の流し読みしかしていない私に見えていないファクトがあればご指摘下さい。
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by linate | 2006-06-29 10:53 | マーケット雑感

ドイツより帰国しました

フルフラットでも日常の生活空間より遙かに狭い空間に10時間も閉じこめられると疲れるものは疲れます…

さてこの2週間ほどドイツに行ってました。目的は当然の如くワールドカップで、クロアチア戦とブラジル戦の2試合を応援してきました。詳細な戦評は今更ですし他の方にお任せしますが、ちょっとだけ備忘録的にこのブログに記しておきます。

クロアチア戦はゴール裏2列目と非常によいシートで、川口の神懸かりセーブと柳沢の大失態の両方を目の前で見てしまいました。また、ご存じの通りドイツは最近猛暑に見舞われており、ニュルンベルクの当日の最高気温は30度超で、風通しの全くないスタジアムという環境では35度は軽く超えていたものと思います。この暑さのせいか、やはり日本だけでなくクロアチアも動きに精彩を欠いていました。結果はドロー。

クロアチアに引き分けた時点でクロアチアとオーストラリアが引分け、かつ、日本がブラジルに2点差以上で勝つことが決勝トーナメント進出の条件で、冷静に考えれば可能性はほとんどないとはわかっていました。でも決勝トーナメント進出を既に決めたブラジルは無理してこないから、行ける可能性もないようであるかも?と思いつつドルトムントのスタジアムに入りました。そして先制はなんと玉田!このまま前半を無失点でしのぎきれば、焦りでブラジルも空回りし始めてもしかしてもしかするかも?と急に心が沸き立ちはじめます。

しかし、ホナウドに前半終了直前に得点され、夢はたった10分で終わってしまいました…
でも、いい夢を見れたと思います。

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by linate | 2006-06-28 11:51 | その他

バイサイド vs セルサイド

このブログをはじめようとした頃は外資系証券のセルサイドアナリストとしてオファーをもらった頃でしたが、その後国内系投資顧問から外国株式運用部門でのオファーをもらいそちらに行くことにしました。

日本の投資顧問も外国株の運用に関しては最近はやはり地の利を生かすことのできる現地の有力投資顧問に運用を委託することが増えており、国内で自力で運用している会社は最近は数少ないそうです。そういうことからこれは未経験者に対するオファーとしてはかなり稀なものではないかなという気はします。当然セルサイドに比べて給与面での条件は劣りますが、アナリシスだけでなく具体的な投資にも携われることのほうにに魅力を感じ、投資顧問からのオファーを受けることになりました。セルサイドの自らの意見を市場に発信して問うというポジションもそれはそれで魅力的ではありましたが、新米銀行員だった頃営業に苦しんだ人間としては、セルサイドアナリストの持つ営業的側面(有名なところでは、アナリストランキング発表前のファンドマネージャー詣でとか)にどうしても引っかかるものがあったのも事実です。
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by linate | 2006-06-27 00:48 | その他

Did I believe that "Impossible is Nothing"?

アディダスがImpossible is Nothingというフレーズでキャンペーンをしているのは知っていたけれど、全文を初めてThe New York Blogというweblogで見つけた。
Impossible is just a big word thrown around by small men who find it easier to live in a world they've been given than to explore the power they have to change it.
Impossible is not a fact. It's an opinion.
Impossible is not a declaration. It's a dare.
Impossible is potential.
Impossible is temporary.
IMPOSSIBLE IS NOTING.

素直にいい言葉だなと思った。
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by linate | 2006-06-12 15:19 | その他

HP 12c Platinum到着

eXpansysという香港の業者にオーダーしたのが先週の8日。8日には業者を離れていたのに、Fedex HKで2日ほどなぜかもたもたしてようやく今日到着しました。香港から東京のFedexなんて普通1日あれば届くのに3日もかかりました。

で、下がパッケージの中身。たかが計算機なのに、マニュアルが分厚い! 計算機の勉強からまずはじめろって勢い。
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by linate | 2006-06-11 20:27 | CFA

13日より

ドイツに行ってきます。新しいファームにジョインする前の一騒ぎ。
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by linate | 2006-06-11 11:27 | その他

村上を追いつめたもの

村上のはまった落とし穴は4000億円とも言われる肥大化したファンドサイズではないかと思っている。ファンドサイズが小さすぎれば投資対象や投資機会が限定されてしまう。逆にファンドサイズが大きすぎれば、ファンドサイズに応じてより多くの投資機会を探さねばならない。ファンドの投資家はファンドの総額の数パーセントをフィーとしてファンドマネージャーに支払っているので、ファンドサイズは大きいのにファンドマネージャーがファンドサイズを活かせず小額の投資しかしていない場合は、投資家は当然にしてファンドマネージャーに対してもっと「良い」投資機会を探して投資するようプレッシャーをかけることになる。

つまり、ファンドサイズは大きければいいというものではなくて、投資対象、運用ポリシー、ファンド運営会社の人員等に応じた適正規模というものがある。特に日本の上場企業数は高々2000社であり、さらに2000社全社の株式の100%がマーケットに流れてくる訳ではなく、すべてが割安な銘柄ではない故に、株式は為替と違って供給には限りがあるので、ファンドサイズを大きくしすぎてしまうと投資対象の選別に窮してしまうことになる。アメリカのヘッジファンドでも、いくらパフォーマンスが良好で業界内での知名度が高くても、彼らは自分のファンドの投資対象やファンドの投資担当者の人員に照らし合わせて最適なファンドサイズを把握しており、そのファンドサイズ以上の資金を集めることはしない(それゆえ、評価の高いヘッジファンドは投資家ではなくファンドマネージャーの側が投資家を選別するという行動をとっており、投資したいファンドに必ず投資できる訳ではなく、これがヘッジファンド投資の一番の難点らしい)。村上はこの原則を知らなかったんだろうか? ファンドサイズが大きければ大きいだけフィーが増えるからとできるかぎり多くの投資家を募ったんだろうか?

阪神株の大量購入はこうしたコンテクスト(とにかく投資家から集めた資金を投資しなければならない)の中から出てきた投資アイデアなのだろう。村上のようなアクティビストファンドは、いつでも売り逃げられる一方で十分経営陣にプレッシャーをかけられるだけの10%程度を持つのが通常のパターンである。しかし、今回の阪神株の場合村上は後少しで過半数の47%まで買い進めてしまった。47%もの株式をまとめて引き取ってくれるような買い手を捜すのは通常はかなり困難であり、売却時も足下を見透かされて相当のディスカウントを食らう可能性がある。もちろん市場で売却を試みようものなら需給が突然悪化して株価は大幅に下がらざるを得ない。結果的には取得価格よりも高値での売却に成功したものの、なぜ頭はいいはずの村上がずぶずぶと、それもよりによって阪神株を買いに走ったのだろうか?

ちなみに株式公開買い付けを海外でTOBと略すことはありません。takeover bidはtakeover bidです。
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by linate | 2006-06-08 22:41 | マーケット雑感

勉強開始

さっそくStudy Noteで勉強開始。
1分冊目の第1部はEthics & Standard。面倒なのですっ飛ばして次の第2部のThe Time Value of Moneyから手をつける。

大学時代の財務論に始まってCMAの1次でも勉強したので、もはや当たり前すぎる事項ばかりなので特に難しくはない。しかし、おそらくこのセクションのキモは、CFAが公認しているTexas InstrumentとかHewlett-Packardの財務電卓を使用して、素早く問題をこなしていく練習をさせているのだと思う。

b0102654_1431727.jpg金融のプロフェッショナルの間ではHPの12cという金融電卓がスタンダードな電卓として広く使用されているので、私もそれを手に入れたいんだけど、日本HPはもう電卓は取り扱っておらず日本での入手は困難。Amazon.comでの入手を試みたけど、電卓は海外発送してくれないらしい。

これじゃ演習にならんということで、第2部も切り上げた。早く電卓どうにかして入手しなきゃ。
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by linate | 2006-06-05 14:32 | CFA


株屋ですよ。


by linate

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