カテゴリ:マーケット雑感( 58 )

ペトロチャイナ上場

最近ブログのアップデートをご無沙汰しておりました。ネタがないわけではないのですが、出張が立て続いたり、CFAのLevel 3に向けての準備が本格化したり、個人的にもいろいろ忙しかったりと、ブログまで手が回っていませんでした。もう今日のポストは自分の存在だけを証明するためのアップデートです。

で、サブジェクトの件です。

今日いよいよペトロチャイナが上場しましたが、公開初値の2倍にまで1日で上昇したとか。ありきたりなコメントですが、エクソンよりペトロチャイナの時価総額が上だなんて、もはや狂気以外の何者でもないですよね。セルサイドのアナリストはこの時価総額を正当化するために、言訳を必死で考えているところなんでしょうか。いくらブローキング部門と投資銀行部門の間のウォールが昔に比べて厳しくなったとはいえ、中国という市場を相手にしている以上は、アナリストは初っぱなから「こんな株価はあり得ない」なんてファーム全体の利益や、自分自身の今後の取材活動のしやすさを考慮するとなかなか言いづらいでしょうね。

(参考:日経記事)
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by linate | 2007-11-05 22:24 | マーケット雑感

債券投資家の反乱

何度かこのブログでカナダのBCEについてポストしていますが、今日もまたBCEについてです。

BCEの債券投資家が集団となってバイアウトに反対する動きを強めています。BCEは来年第1四半期クローズ予定のバイアウトに際して、C$8bnの長期債のうち$2.7bnしか買い取る予定がなく、バイアウト発表後一部の超長期債は23%も価格が下落するなど債券投資家のポートフォリオの価値が大きく毀損しており、ディールをクローズさせるのなら既存のC$8bnの債券を全額「フェアバリュー」で償還することを集団で要求していくとの由。
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カナダの会社法や証券関連法を私は殆ど知りませんし、debentureの条項を見てもいないので、どのような根拠で彼らは債券投資家として債券を償還させるのか、あるいはバイアウトディールそのものを潰すつもりなのかはよくわかりません。引用の記事によると、戦略上の問題で今の時点では開示出来ないようでもありますので、事態の推移をチェックしていこうかなと思います。

日本の中堅企業を対象とするバイアウト案件だと既存債務は全てリファイナンスしてしまうのが通常でしたし、私はわりとそれを当たり前なのかなと思ってきただけに、既存の債券投資家が取り残されてしまう北米の案件って結構酷いというか配慮がなさ過ぎるというが正直な感想です。債券投資家としても、今のクレジット市場がダウンサイドに入ってバイアウトディールがストールしているうちに、既発債でも発行体とMAC/Change of Controlを今からでも入れるように交渉しておいた方がいいでしょうね。

(参考:Bloombergの記事)
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by linate | 2007-09-02 17:49 | マーケット雑感

Godiva on sale

金融系ブログはサブプライム発の先週の市場崩壊でもちきりですね。私はアクティブマネージャーですので、自分がマーケットに勝っている限りは結構気楽に構えていたりします。

本題ですが、Campbell Soupが高級チョコレート部門Godivaを売却するようで。潜在的なビッダーにキスチョコで有名なHershey'sや高級ブランドコングロマリットであるLVMHが挙げられています。

Godivaといえばベルギーのショコラティエですが、その株主がアメリカの缶詰スープで有名なキャンベルスープだということを知っていた日本人なんてどれほどいるのでしょうか?Wikipediaによれば、1966年のゴディバのアメリカ進出をキャンベルスープが支援したことがきっかけになって、ゴディバ株は創業家がキャンベルスープに売却されたとのこと。

Godivaの事業自体は非常に好調だけれども、事業ポートフォリオを見直し、本業の日用食品事業に経営資源を投入したいというのが今回の事業売却の背景。確かに、スープと高級ショコラティエ。何の脈絡もないですね。日用品と高級ショコラティエではブランドマネージメント、マーケティング、拡大戦略等全然違うでしょうから、経営陣から見たら効率的な経営の阻害要因とうつっていたのでしょうか。

日本ではデパートや路面店等でしか見かけないので高級ショコラティエのイメージがあるGodivaですが、株主的にはお膝元のアメリカではスーパーで山積みされて売られていたりするなど、とても高級とはほど遠いイメージです(勿論価格はそれなりの価格で売られています)。空港の店舗とかも高級感とはほど遠い店構え。アメリカに行くたびに、このブランドはこれでいいのかと疑問に思っていました。

余談ですが、チョコレートついでに。私がニューヨークに旅行、出張するたびにJacques Torresというチョコレートショップに立ち寄っています。場所はこちら。おすすめはスパイシーなWickedというチョコレートドリンク。冬は文字通りからだが暖まります。
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ええ、私、チョコレート大好きですよ。先日の欧州出張でもロンドンへの移動までのわずかな空き時間をぬってパリのPatrick Rogerに行きましたよ。

(参考:Bloombergの記事)
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by linate | 2007-08-12 14:33 | マーケット雑感

株式市場のサポートがまた消える

サブプライムCDO発のクレジット市場の変調は、株式市場に対してLBO融資のスローダウンがすでに影響を及ぼしています。LBO以外のプレーンなコーポレートのクレジットへの影響は冷静にクレジット判断をすればさほど影響はないのかと思っていたらそうでもないみたいです。

バブル期の過剰債務に押しつぶされて苦しんだ日本企業は近年過剰に借入を忌避する傾向がありますが、欧米の企業は冷静に資本コストを引き下げるために適度のレバレッジを維持したり、株主からの要求に応じて借入を行いそれにより得た資金で特別配当を実施したり、自社株買いを行うことで株主還元を行うことは当たり前に見られる光景です。

しかし、LBO以外のコーポレートクレジットに対する判断が厳格化すると、負債を用いた株主還元も困難になり、LBOと同様に株価のサポート要因であった積極的な株主還元までもがスローダウンしてしまいます。

まあ、これまでも株主からの圧力で債券発行等による株主還元を行ってきたときは、格付ダウングレート等により既発債の価値が下がるなど、デットの投資家からは「デット投資家の犠牲のもとに株主だけが潤っている」という恨み節は聞こえていましたので、揺り戻しも致し方ないという感じでしょうか。

LBO期待で入れていた銘柄もあるのですが、re-leveragingによる資本コスト低下、自社株買いによる一株あたりの価値の上昇を期待して入れていた銘柄もあるので、両方ともどうしようって感じです…

翻って日本企業を見れば、上にもちらりと書きましたが、上場企業でも資本コストの概念を無視して「無借金は善」とする傾向があります。景気は回復しても銀行融資に対する需要は相変わらず低位で推移していると聞きますが、日本に置いてはむしろ銀行側が融資に対する需要を創出するために資本コストや株主還元の概念を企業に仕込んでもいいのではないかと思います。ただ、「資金使途」を重要視する日本の銀行の審査部は何事かと思うのでしょうね。

(参考:Bloombergの記事)
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by linate | 2007-08-07 23:06 | マーケット雑感

News Corp.、Dow Jones買収決定?

マードックが現場の編集に介入することが嫌われているという話がありましたが、マードックもDJも保守というスタンスは同じなのだから殊更に問題にする必要もないのではとは思っていました。あそこまでステイクホルダーではない人間にまで嫌われるのはもはやマードック個人の資質なのでしょうか。

究極的に編集権の独立を求めるのであれば、かつての投資銀行や今のプライベートエクイティファームがそうであるように役職員によるパートナーシップ制にするしかないのかなとも感じています。

DJではありませんが、米国では大手新聞の殆どが上場企業の傘下にあり、頻繁にM&Aの対象になるというのもアメリカ的資本主義を最大に体現していますね。最近は大陸欧州にもその波が押し寄せようとしています。
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by linate | 2007-08-01 23:36 | マーケット雑感

UKでも吹くプライベートエクイティへの逆風

有名ブロガーharryさんのブログの以前のエントリーにて、税務面から米国においてプライベートエクイティやヘッジファンドに対して逆風が吹き始めていることが紹介されていました。米国でのこうしたファンドを絞る動きが強まると、IPOがそうであったようにHF/PEもニューヨークやグリニッジからロンドンにその本拠を移す動きが強まるのではないかという連想が働きます。

しかし、今日のWSJの記事に因れば、PEが秘密主義過ぎるとか、ポートフォリオカンパニーの従業員を犠牲にして利益を得ていると、社会的批判を浴びるのは英国でも状況は同じようで、PEへの規制強化の動きが渦巻いているようです。現在、英国下院が主導する形で、今後のPEの投資先等の情報公開のあり方や課税強化についての検討が現在行われています。

英国でも課税が強化されてしまうと、米国がダメだからと英国にも逃げられず、ディールメイキングのみならずPEの経営陣や従業員個人の我が世の春もいよいよ本当に終わってしまうことになる? また他の国や都市がPE/HFの誘致に名乗りを上げてもハードウェア(金融街)とソフトウェア(英語を喋る人口)の問題からなかなか本格的な誘致は難しいでしょう。シンガポールや香港はPEやHFに対して好意的ですが、さすがにニューヨークから、ロンドンを飛び越えてアジアにドラスティックにグローバルな金融の中心が移転してしまうのはまだ早いように思いますし。あ、でもダブリンという手があるか…

また、個人的に興味深かったのは、この議会主導の検討委員会が、PEファンドに投資する機関投資家の側にもっとPEファームに支払うフィー水準を引き下げるよう"greater activism"を促していることです。PEに対して投資家が支払う手数料は、管理報酬と成功報酬(carried interest、日本では「キャリー」なんて言われます)に大別出来ますが、管理報酬は投資家が出資を約束した金額(commitment、「コミット」)の2%、成功報酬は売却時のキャピタルゲインの20%とほぼ相場が決まっています。確かに、機関投資家は今まで2%や20%は相場だと何の違和感もなく受け入れてきたところがあります。受益者に対するfiduciary dutyの一つとして、こちらも声を上げる必要は確かにありますね。2年前にPEが巨額のファンドレイズに成功した頃はそうした交渉は無理だったでしょう。3年後今のコミットメントが期限を迎え、新たなファンドレイズが始まると思いますが、デットマーケットのダウンサイドが長引けばコミットメントを使い切ることのできないまま期限を迎え、新ファンドのレイズを始めるファンドが続出することになるでしょう。そこが年金や基金等の機関投資家にとってのチャンスになるのではと想像しています。

(参考:WSJの記事)
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by linate | 2007-07-31 22:55 | マーケット雑感

LBOデット市場崩壊?

他のブログでもいろいろと議論されていますが、サブプライムCDO市場の崩壊をきっかけとして影響がLBOディールにまで波及しています。KKRによるAlliance BootsのLBOローンのシンジケーションが失敗に終わり、サーベラスがスポンサーになっているクライスラー買収ディールもデットに対する需要が今年の前半では誰も想像できなかったほどに低迷していると各種メディアが報じています。これからローンチする案件も、銀行団とPEファームとの間の交渉が行き詰まっているという報道もあり、買収ディールに不可欠なデットが調達出来ない可能性を見込んで、TXU等「決定済み」とされていた銘柄の株価がじりじりと下がり始めています。
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何をきっかけとしたのかは忘れてしまいましたが、1ヶ月半から2ヶ月くらい前からなんとなく買収ファイナンスがダウンサイドに入るのではという予感がしていました(こういうことがあるから、ブログはこまめに書いておいた方がいいですね…)

このLBOブームが崩れてきた原因はベアスターンズが売却に事実上失敗したサブプライムCDOを発端として、住宅ローンCDOのみならず、LBOローンのCLOもMoody'sやS&P等の格付「会社」による格付に疑問符がついたからだと言われています。あるいはCDO/CLO市場のメインプレーヤーであったヘッジファンドが解約対応に追われて、新規投資をする余力など残されていないからだとも。

私はそんなことよりもっと単純に、これまでディールを作る主体でありイケイケドンドンのPEファームの圧倒的な交渉力を前に、ディールサイズの巨大化、レバレッジの引き上げ、スプレッドの低下、covenants lightに代表される融資条件の緩和等、デット投資家はそうした条件のローンやハイイールド債を粛々と引き受けてきていました。しかし、スプレッドはこれまでの底であった平均300bpを割り込み、かつてはエントリーのDebt/EBITDA倍率は2.5x-4.0x程度であったものが産業によっては9x以上に達するなど、PEが「やりすぎ」てデット投資家が心理的にも「マジ切れ」し始めたことも結構大きいと思うのですが、現役のバンカーの方、いらっしゃれば市場の感触を是非(って私のブログに立ち寄ってくれる人なんていませんよね…)。

今のところQ2の決算はポジティブなものが多く、企業業績が堅調である以上は買収期待が剥落して値を落としている銘柄があれば積極的に拾いに行くスタンスでいます。

しかし、一部市場でシビアに始まっている住宅価格の調整が全米レベルに波及するようだと、Home Equity Loanで資金を調達して消費にまわしていたアメリカ人の消費行動に劇的な変化が現れかねないという恐怖感もあります。それ故、going forwardということで言えば、サブプライムではなく、私はHEL市場を注目すべきだと思いますが、如何でしょうか。

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それにしても、BXの上場時に半ば冗談で「BXの連中が今が逃げ時だと思っているから上場したんだ。この上場がバイアウトブームの終わりの始まりだ。」と言っていたら本当にバイアウトブームが終わりそうです…
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by linate | 2007-07-31 00:21 | マーケット雑感

Prudential Equity Group閉鎖

先週の米国時間水曜日にPrudentialの株式リサーチ・ブローキング部門であるPrudential Equity Group (PEG)の突然の閉鎖が発表されました。

東京にもオペレーションを持っていたので、外株の自前運用を続ける運用会社はPEGとつきあいのあったところも結構多いと思います。

PEGは投資銀行事業を持たずセカンダリーのみに注力することにより、リサーチの中立性をアピールしていました。アジア太平洋地域でもCLSAが同様にプライマリーには手を出さずセカンダリーに注力するというビジネスモデルを確立しています。CLSAは優秀なアナリスト陣を擁しておりそのリサーチのクオリティの高さには定評があり、それがCLSAのビジネスモデルを成功させている要因とも言われています。

しかし、Prudentialの証券ビジネスの場合はどちらかというとドットコムバブル後に投資銀行部門を閉鎖してしまった結果として、セカンダリーのみのビジネスになってしまったという感じだと思っています。Prudentialの中でもPEGの利益貢献度は非常に低く利用可能なリソースも少ないのかInstitutional Investors誌のアナリストランキングに掲載されるような有名なアナリストの陣容は他社と比べると見劣りしていたように思います。PEGが売却ではなく閉鎖という結果になってしまったのも、利幅の薄い普通の株式の売買仲介が収入の中心で、GSのように利益率の高いヘッジファンドのプライマリーブローキング顧客を殆ど持っていなかったからで買い手がいなかったのでしょうか。もしPEGのアナリストが欲しければ会社丸ごとではなくアナリストを一本釣りすればいい話でもありますし。

私の担当セクターのアナリストの行方も気になります。景気もいいのでバイサイド/セルサイド問わずポジションはすぐに見つかるとは思いますが。

(PEG閉鎖の記事は以下)
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by linate | 2007-06-10 21:58 | マーケット雑感

年金基金はバイアウト投資の新たな担い手になりえるのか?

以前の記事でカナダの大手通信企業BCEとTelusが株式会社からインカムトラストへと会社形態を転換しようとしたものの、カナダ政府が既存の株式会社からのインカムトラストへの転換を今後認めないと方針を転換し、一旦急騰したBCEとTelus株が急落したということをご紹介しました。そのカナダ通信業界が再び盛り上がりを見せています。

ロイター:カナダのBCE、非公開化視野に国内年金ファンドなどと交渉

BCEに対して買収オファーが出されているのです。その買収オファーの出所がCanada Pension Plan Investment Board、Caisse de Depot et Placement du QuebecとPublic Sector Pension Investment Boardから成るコンソーシアムと、BCEの現在の最大株主であるOntario Teachers' Pension Planという公的年金であり、プライベートエクイティはマイノリティに過ぎないというのが、昨今の株式市場とプライベートエクイティを取り巻く状況の中でも最も特徴的なポイントでしょう。なおかつ、このディールがdoneに成ればKKRによるTXU買収ディールに次ぐ史上第2位の規模のディールになります。

この案件で大手のプライベートエクイティではなく年金基金がキャスティングボードを握っている一つの理由は、カナダの通信企業には外国人持株制限があるからでしょう。KKRやBlackstoneにいくら資金があろうとも、米系ファンドだけの資金ではBCEを買収することは法的には不可能です。カナダにもOnexという大手のファンドがありますが、彼らの声が聞こえないのはクライスラー案件にリソースをつぎ込んでいるからでしょうか。

それにしても年金基金に企業の買収後、経営のモニタリングを行い、うまくエグジット出来るだけのリソースや能力はあるのでしょうか。そもそも買収前の段階でも、百戦錬磨のプライベートエクイティのようにうまく、売り手と交渉し、投資銀行や弁護士との立ち回りもマネージしきれるのでしょうか。また、これまで年金基金といえば銀行とともにプライベートエクイティの重要顧客であり、未公開株投資へのエクスポージャーはプライベートエクイティのファンドを通じて持ち、多くのファンドへ分散投資することで1企業あたりの投資額を少なくより多くの企業に分散投資して来ました。BCEは安定した企業ですが、これほどの大きな企業のエクスポージャーをダイレクトに抱えることに彼らは耐えられるのでしょうか。

ちなみにテレコムのようなキャッシュフローが非常に厚く、その予測可能性が非常に高いビジネスの買収時のD/E比率は8~9倍にもなるそうです… 先進国のテレコム企業は、固定通信はケーブルからの競争に晒され、携帯は普及率もARPUも頭打ちで成長率が相当鈍っており本業からのアップサイド余地が少ないとはいえ、真っ逆さまにマージンの低下する状況でもなさそうですのでリターンを向上させるにはレバレッジを増やすのが手っ取り早いということでしょうか。

カナダがたまたま発火点になりましたが、他国の年金基金にも同様の動きが派生していくのかどうか。FTのLexコラムでも年金基金の直接のバイアウト投資に懐疑的な見方を示しています。

(ソースの記事は以下)
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by linate | 2007-04-20 15:59 | マーケット雑感

来春の人気就職先、みずほFGが初の首位・リクルート

来春の人気就職先、みずほFGが初の首位・リクルート

だそうです。三菱を上回ったそうで。みずほが首位になったのも集計方法変更のレトリックがあるので、例年との単純比較は出来ないと思うのですが、それでも三菱も含めて人気が凋落していた商業銀行の復活という意味ではシンボリックなニュースだと思います。
ただ、これもみずほだけでなく、三菱、住友が大量採用により、採用の範囲を拡大し、かつてなら採用しなかった層にまで手を伸ばしていると言うことを学生が認知し、「俺でも都銀に行けるんじゃね?!」と学生に思わせているからこそのランキングかもと思います。これが東大生へのアンケートだったら全く違うランキングになるんでしょう(私は東大卒ではありませんが)。ただ、「国有化」とか「竹中にシティに売り飛ばされる」と言われていた頃とは状況が全く変わっているので、東大生の中でのポジショニングもかつてに比べたら回復しているのもまた別の事実でもありましょう。

私も都銀卒業生ではありますが、学生時代「お前が銀行に?」と様々な人間から言われて飛び込んだ世界ではありましたが、やっぱり向いていませんでした(笑) ADDかつ、根が相当適当な人間ですので、全てに完璧を求める銀行は性に全く合いませんでした。ミスは存在してはいけないというのが前提の銀行員のメンタリティに対して、ミスがないなんてあり得ないしミスを根絶するための銀行員の数々の努力や方針は、何を無駄なことをしているんだろうと最後まで理解できませんでした。

そもそも銀行を最初の職場として選んだのも、学生時代就職活動をしたいた頃は特に明確にやりたいこともないけれど、、銀行に入っておけば何でも出来そうだから、というものでした。実際、銀行に入って、商業銀行業務のみならず、証券・投資銀行業務等様々な部門の人たちとつきあうことにより、自分の視野が広がり、キャリアの方向性が定まったったのも事実ではありました(といっている割には現職はバンキングからは離れてしまいましたが)。地方の初任店で中堅企業を担当し、IPOのお手伝いをさせて頂いたり、工場見学に出かけたりなんてのもいい思い出です。今の投資対象企業はMSCIに入るような大企業ばかりですが、中堅企業特有のアットホームさや、将来へのあふれるほどの希望って言うのとは遠ざかっているなあと懐かしく思います。今の担当セクターは「工場見学」というのがありえず、perpetual growth rateが精々1%という業種ですので…

大学生の銀行人気は…=目指すは商業銀行or投資銀行
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by linate | 2007-04-16 07:03 | マーケット雑感


株屋ですよ。


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