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栄枯盛衰

ふと思い立ったので、バブルの頃と、現在の欧米株のセクターウェイトを見てみました。具体的な期間は2006年3月と2012年7月です。2006年3月がピークだったかわかりませんが、適当です。適当でいいじゃないすか。2006年、十分盛り上がってましたよ。
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2006年3月のバブルの最中の頃は欧州の金融セクターは何と3割ものウェイトを占めていたということのみならず、その後のバブル崩壊から欧州危機を経て現在では12%も縮小した18%程度に激しく縮小しています。英仏西伊瑞と主要国のほぼ全てで銀行を中心に巨大金融機関が株価的にも苦しみ続けていますので、まあ当然といえば当然。金融は西欧では今でも最大セクターですがそれでも他のセクターと比較して、突出して重要なセクター、というわけでもなくなってしまっております。

北米はバブルの頃でもセクターウェイトは22%だったものが現在では16%と6%の縮小で済んでいます。実際、北米は投資銀行は株価的に苦しんでおりますが、商業銀行のピュアプレーヤーで、バブル前からバランスシートの健全性を誇っていたWFC、USB、PNC等の優良銀行の株価水準はほぼバブル前の水準を回復させているなど、やはり北米の金融セクターはCやBAC等の問題銘柄は一部あったものの欧州に比べると健全さを維持していると言えるでしょう。

ただ、北米の金融セクターは最大ウェイトのセクターの地位をテクノロジーセクターに譲ってしまっております。テクノロジーセクターのウェイト拡大の最大の貢献銘柄は、言わずと知れたAppleですね。 欧州のテクノロジーセクターは北米とは対照的にセクターウェイトを縮小させていますが、これも言わずと知れたNokiaと、Ericssonでしょうね。もともとダメ銘柄だったAlucatel Lucentも相変わらずダメっぷりを発揮しており、産業として欧州の通信業界、本邦民エレセクターと同様非常に厳しい状況に追い込まれています。

欧米で共通しているのが、消費安定セクターのウェイトの拡大でしょう。これは欧米共にPackaged consumer goodsの巨大企業(ネスレ、ダノン、ユニリーバ、P&G、ケロッグ等)はグローバル企業が多く、エマージングの成長の恩恵を受けたということでしょうね。

特に今後の投資への示唆もなく、取り留めがなくなりそうなのでこのへんで。
by linate | 2012-07-24 10:52 | マーケット雑感


株屋ですよ。


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